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2016年10月

2016年10月30日 (日)

十一月のしをり

信倚

しんい
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本年八月に、天皇陛下にはおことばをテレビを通して仰せになられました。 その中で「私はこれまで天皇の務めとして、何よりもまず国民の安寧と幸せを祈ることを大切に考えて来ました」とおつしやつてをられます。今月は新嘗祭ですが、このお祭が単なる豊作感謝でないことがこのおことばからも知られませう。さらに「我が国における多くの喜びの時、また悲しみの時を、人々と共に過ごして来ました。」「人々の傍らに立ち、その声に耳を傾け、思いに寄り添うことも大切なことと考えて来ました。」とも仰せです。このおことばは、昭和天皇の終戦の詔に「朕は茲に国体を護持し得て、忠良なる爾臣民の赤誠に信倚し、常に爾臣民と共に在あり」とあるのと内容的にまったく相違はないものと存じます。漢文調で「信倚」といふのは、口語調では「思ひに寄り添ふ」といふこでせう。
しかし陛下が「思ひに寄り添」つていただけるといふことは、私たちもその「おほみこころ」により深くおこたへしなくてはならぬといふことになります。
陛下は「地域を愛し、その共同体を地道に支える市井の人々のあること」の認識が「国民を思い、国民のために祈るという務めを、人々への深い信頼と敬愛をもってなし得た」ともおほせです。恐れ多いことですが、市井の中での地道な努めが「おほみこころ」を安んずる根本にあることを知るべきでありませう。そして陛下も国民も一体となった相互の「信倚」にこそわが國のとこしへの安寧の基があるものと存じます。
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