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2015年10月29日 (木)

十月の月次しをり

八束穂茂穂

やつかほのいかしほ

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 実りの秋を迎へました。御神前にも小さな鉢ですが稲を植ゑましたが、立派に穂が垂れてをります。現代米のほかに古代米の「黒米」「赤米」も植ゑました。穂の色で区別できると存じます。
 「実るほど頭を垂れる稲穂かな」といふ句が有名ですが、しっかりと実の入った稲穂の収穫の形容として、古来の祝詞の用語で「八束穂茂穂」(やつかほのいかしほ)といふ詞があります。八束といふのは「八握剣」といふやうにも使はれますが、一握りごとに束にして八束といふのが直接的な意味にはなりますが、古来、「八」といふ数字は、ただ「八」に留まらず、「たくさんの」「数へ切れない」ほどの量を表現するものでもあります。神様のたくさんをられる表現として「八百万」と「八」を冠した数字が使はれるのもこの意味からきてゐます。日本の國を「大八洲」とやはり「八」で表すのも、「八」が神々の大きな力をいただいてゐることとつながります。「いかし」といふのは「厳し」とか「偉し」といふ漢字でも表記できることばです。単にたわわに茂ってゐるといふだけでなく、荘厳にして偉大なといふ意味が含まれます。神々の御霊のこもったものである認識からの表現でせう。
 かうした神々の御霊のこもった実りを、私たちは「奥津御年」(おきつみとし)として来年にむけての「いのち」「寿命」として頂戴するのです。
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