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2015年7月29日 (水)

八月の月次しをり

太平を開く

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 朕深く、世界の大勢と帝国の現状とに鑑み、非常の措置をもって時局を収拾せんと欲し、ここに忠良なる爾臣民に告ぐ。
 朕は帝国政府をして、米英支蘇四国に対し、その共同宣言を受諾する旨、通告せしめたり。
 そもそも、帝国臣民の康寧を図り、万邦共栄の楽しみをともにするは、皇祖皇宗の遣範にして、朕の拳々措かざる所、さきに米英二国に宣戦せる所以もまた、実に帝国の自存と、東亜の安定とを庶幾するに出で、他国の主権を排し、領土を侵すがごときは、もとより朕が志にあらず。
 しかるに、交戦すでに四歳を閲し、朕が陸海将兵の勇戦、朕が百僚有司の励精、朕が一億衆庶の奉公、各々最善をつくせるに拘らず、戦局必ずしも好転せず、世界の大勢また我に利あらず。
 しかのみならず、敵は新たに残虐なる爆弾を使用して頻に無辜を殺傷し、惨害の及ぶ所、真に測るべからざるに至る。
 しかもなお、交戦を継続せんか、ついに我が民族の滅亡を招来するのみならず、ひいて人類の文明をも破却すべし。
 かくの如くんば、朕、何を以てか、億兆の赤子を保し、皇祖皇宗の神霊に謝せんや。
 それ、朕が帝国政府をして、共同宣言に応ぜしむるに至れる所以なり。
 朕は帝国と共に、終始東亜の開放に協力せる諸盟邦に対し、遺憾の意を表せざるを得ず。
 帝国臣民にして、戦陣に死し、職域に殉じ、非命に斃れたる者、及びその遺族に想ひを致せば、五内為に裂く。
 かつ、戦傷を負い、災禍を蒙り、家業を失ひたる者の厚生に至りては、朕の深く軫念する所なり。
 惟ふに、今後帝国の受くべき苦難はもとより尋常にあらず。
 爾臣民の衷情も、朕、よくこれを知る。
 しかれども朕は、時運の赴く所、堪へ難きを堪へ、忍び難きを忍び、もって万世の為に大平を開かんと欲す。
 朕はここに、国体を護持し得て、忠良なる爾臣民の赤誠に信倚し、常に爾臣民と共にあり。
 もし、それ、情の激する所、みだりに事端を滋くし、あるいは同胞排擠、互に時局を乱り、為に大道を誤り、信義を世界に失ふが如きは、朕、最もこれを戒む。
 宜しく、挙国一家子孫相伝へ、かたく神州の不滅を信じ、任重くして道遠きをおもひ、総力を将来の建設に傾け、道義を篤くし、志操を鞏くし、誓って国体の精華を発揚し、世界の進運に後れざらんことを期すべし。
 爾臣民、それ、よく朕が意を体せよ。
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