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2015年1月31日 (土)

一月のしをり

天石屋戸 あめのいわやと

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 天照大神が「あめのいわと」にこもられた物語は日本の神話のなかでも代表的なもので多くのみなさまがご存じでせう。古事記には「天石屋戸」と表記され、日本書紀では「天石窟」と出てきます。岩戸こもりによって、世の中が常闇となったので、神々は天安之河原に集まり相談しました。思金神が思いをこらして案を立て、最初に常世の長鳴鳥を集めて鳴かせたといふことです。
 伊勢の神宮の御遷宮の時に、時刻に準備が整ひますと、勅使が「遷御」と宣しますと、所役が鶏鳴三声を発します。昔からのしきたりで、内宮では「カケコー」、外宮では「カケロー」と三回発声します。そして絹垣にかこまれた「御」が新宮へ向かってお遷りになられます。浄闇のなか、先頭の松明の光が一筋見えてくると、まさに岩戸が開いたのかと奉拝してゐると実感できます。
 「あめのいわと」神話は古代人の日蝕の経験から生まれたとの解釈もありましたが、さうではなく、冬至から一陽来復して太陽が復活してゆくさまを祝ふ祭儀を説明する説話的なものとするのが定説といへるやうです。これは新嘗祭の意義にも通ずるものです。
 お正月もまた、命のよみがへりとして共通の意味をもちます。そのよみがへりが繰り返されて、「終はりなき世のめだたさを祝ふ」といふことになるのです。
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