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2014年9月 1日 (月)

八月の月次しおり

八朔

はっさく

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 八月一日を八朔と称し、古くからの祭や祝ひの風習が各地に残ってをります。旧暦の八月一日は、概ね太陽暦の九月初旬ですから、稲の穂に実の付く時期でした。そこで「田の実の節句」とも称し、「たのみ」が「頼み」に通じることから、お世話になった人への贈答などの習慣が生じたとされてゐます。稲刈りの繁忙期を前にして、風水害のないことを祈るとともに、祝ひ事でひとまず鋭気を養ふといった意味もあったのかもしれません。徳川家康が始めて江戸城に入ったのが、天正一八年の八朔の日であったことから、江戸時代にはこの日が幕府の大切な祝日になりました。大名旗本御家人はこの日は白帷子を着用して登城して祝賀の席に列することがしきたりでありました。
 伊勢の神宮でも、近在の人々は古来一日参りを大切にしてきましたが、八月一日は五十鈴川の水を汲んで帰り、神棚に供へる習はしがあったさうです。昨今は、「千人でゆかた詣り」といふ催しで夕刻のお詣りが行はれるやうになったとのことです。
 旧暦八月は二十四節気の「白露」のある月であり、五行では秋の色は白です。江戸城登城が白帷子(麻の裃や袴)であったのは、これが秋の行事であったからでせう。また収穫を前にしての祝ひでもありました。しかし、太陽暦の八月一日は大暑の真っ最中です。どうぞ皆様も暑さ対策に怠りなくお過ごし下さい。

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