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2013年10月31日 (木)

十一月の月次しおり

味物

ためつもの

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 祝詞の用語で、御神前にお供へする海の物、山の物などの神饌を、漢字では「味物」と書き、「ためつもの」と読みます。味のよいおいしい食べ物といふ意味ですが、語源的には「ため」は「賜め」につながり、神々のめぐみとして賜ったものといふものになります。「食べ物」もやはり「賜べ物」ですから共通の語源であるといへませう。また古代の儀式書では大嘗会のときに臣下が賜るお酒や食べ物を「ためつもの」と記した例もあります。陛下からの「賜りもの」の意味でもあり、また神々に捧げられた神饌のお下がりとして、直会の意味もここには含まれてゐるのでせう。
 たなつもの 百の木草も天照らす 日の大神のめぐみ得てこそ
これは本居宣長の玉桙百首のなかの一首ですが、「たなつもの」といふ言葉がでてきます。類似した言葉ですが、これは「田になって出来る物」の意味で、「たな」は「たね(種)」にもつながるとされて、稲(米)をはじめとする穀物を指してゐると解釈されてゐます。「いつくさのたなつもの」は五穀(米・麦・粟・稗または黍・豆)のことです。(水田の稲を「たなつもの」、畑の作物を「はたつもの」とも称します。)
 古事記には須佐之男命と大気津比売神の物語があり、そこに「味物」の言葉が出てくるとともに、蚕、稲種、粟、小豆、麦、大豆の起源を語る神話になってゐます。

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