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2013年1月 2日 (水)

一月の月次しおり

常若(とこわか)
 新年あけましてお目出度うございます。
 年の初めに最初に汲む水を「若水」とよぶ習慣があります。一年はすべてのものが若返り、新たな出発となるのです。人間や個々の生物は毎年年を重ね、老いてゆきますが、大自然全体をみると春には一斉に若々しくなり新たな命を発生させています。この大生命は常に若々しい存在であります。この状態を「常若」といいますが、伊勢の神宮は二十年に一度の御遷宮により、常に若々しい存在でありながら、千年を越えるの歴史を誇ってをります。二十年に一度よみがへり、常に若々しい姿でお祭りを継続し続ける神宮のありさまを、やはり「常若」といふ言葉で称えます。
 ギリシャやローマ、あるいはエジプトなど歴史的な建造物はたくさんありますが、それらは総じて「遺跡」「遺物」であります。それに対し日本では、常に若々しい姿で、昔ながらの伝統が守られてゐます。 サムエル・ウルマンといふ人の「青春とは人生の一時期ではなく心のあり方だ」といふ詩が日本では有名です。米国で無名だった人の詩が日本で普及してゐるのは、もともと日本人の感性に「常若」の感覚が埋め込まれていたからに違ひないでせう。
 正月も新たな命のよみがへりを祝ふ行事でもあります。しばしば「成熟した社会」といふことばを最近耳にします。しかし、世の中の姿こそ「常若」であることが日本の文化の根底にあるはずです。式年遷宮の行はれる年の正月を迎へ、「常若」の国づくりと心づくりを考へてみたいものです。
H2501

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